まだあるアマゾンの大型店
アマゾンによると、ワシントン州の新たなアマゾン・フレッシュでは、3つの方法で入店できる。(1)スマートフォンの専用アプリのQRコードをゲートでかざす(2)「アマゾン・ワン(Amazon One)」と呼ぶ認証システムで手のひらをスキャンする(3)同システムにクレジットカードやデビットカードを挿入する。
自動精算を利用したくない顧客にも配慮しており、通常の方法での買い物も可能。その場合は専用ゲートから店に入り、スタッフのいるレジで精算する。
今後はこうした仕組みの直営大型店が増えていくことだろう。
これに先立ちアマゾンは英国ロンドンでアマゾン・フレッシュを出店した。ロンドンでの現在の店舗数は5店。いずれもジャスト・ウォーク・アウトを導入しており、レジなし決済が可能。だが、この5店は米国のアマゾン・フレッシュに比べて売り場面積が小さい。
これに対し、同社が20年8月に米ロサンゼルス市内でオープンしたアマゾン・フレッシュ1号店は約3300平方メートル。アマゾン傘下の高級スーパー「ホールフーズ・マーケット」とほぼ同じだ。
アマゾン・フレッシュの既存店は、現在カリフォルニア州やイリノイ州、バージニア州で計13店舗営業している。また、ホールフーズ・マーケットは北米と英国で展開しており、店舗数は計500店以上に上る。
レジ精算不要のカートや手のひら決済などIT導入加速
アマゾン・フレッシュでは現在、レジ精算不要のショッピングカート「ダッシュカート(Dash Cart)」を導入している。
ホールフーズやアマゾン・ゴー、アマゾン・ゴー・グロサリー、書店の「アマゾン・ブックス」、ネットの売れ筋商品をそろえた「アマゾン・4スター」の一部店舗では前述したアマゾン・ワンを導入。同社はこうして自社開発の実店舗向けIT導入を加速させている。
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