企業や店舗はまず、日別の売上高や来客数などを記録したデータ(CSV形式のファイル)を用意する。続いて、気象要素との相関関係を分析する地域を地図上で指定。最後に、用意したファイルをサイトにアップロードすると、さまざまな気象要素のなかからビジネスへの影響が大きなものが自動的に導き出される。

 無料のサービスだが、1km四方のメッシュでエリアを区切った高精細な気象の過去データを使える。最高気温、最低気温、平均気温はもちろんのこと、日中(午前9時から午後6時)の最高気温/最低気温、朝(午前0時から午前9時)の最低気温、当日寒暖差、1時間最大降水量、最大湿度、平均風速など、20種類ほどの気象要素と、ビジネスデータとの相関関係を分析できる。分析の結果、相関係数が大きい上位5位までの気象要素が示される。

 分析した結果から、思わぬ気づきが得られる可能性もある。ウェザーニューズが千葉市の公開データを使って、熱中症と相関の強い気象データを調べた例を挙げよう。2019年8月の熱中症の救急搬送数と最も強い相関関係があったのは「日照時間」で相関係数は0.72だった(図2)。「日照時間」に次いで大きかったのは、「日中の最低気温」(相関係数0.69)だった(図3)。

図2:WxTechサービスの無料サービスによる分析結果の例。熱中症の救急搬送数との相関が最も強いのは「日照時間」であることが分かった
図3:WxTechサービスの無料サービスでは、相関係数が大きい上位5位までの気象要素が提示される
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 熱中症は、最高気温が高い日に多く発生するようなイメージがあるかもしれないが、実際は日照時間や日中の最低気温と強い相関があるようだ。日差しを和らげる雲が少なく日中の最低気温が十分に下がらない日こそ注意が必要だと分かる。この結果を考慮すると、自治体は日照時間や日中の最低気温の予報データを重視して、熱中症への警戒呼び掛けを行えばいいことになる。