「デジタルトランスフォーメーションの取り組みを加速するうえで、オペレーションセンターの業務自動化は避けて通れない」と話すフィックスポイントの三角正樹代表取締役(オンライン会議によるインタビュー画面より)

システム構成情報を自動収集

 Kompira cloudは複雑な設定をしなくてもシステム運用の自動化を始められるサービスで、主に構成管理とエスカレーション電話を自動化する機能を備える。

Kompira cloudの画面例。構成管理機能によって、自動化対象システムの構成情報を自動的に収集する(フィックスポイント提供)
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 Kompira cloudの構成管理機能「Sonar(ソナー)」は、サーバーやプリンターなどの機器のIPアドレスやMACアドレス、サーバーで動作しているアプリケーションの種類やOSのバージョン、セキュリティパッチの適用情報、ネットワーク構成などを定期的に収集する。

 エスカレーション電話機能「Pigeon(ピジョン)」を使うと、システム障害が発生した際の担当者への連絡を自動化できる。担当者へ電話連絡する順序と、プッシュボタン操作で対処方法の指示を求める音声メッセージを、事前にPigeonに設定しておく。そしてシステム監視ツールから障害情報を受信すると、Pigeonが決められた順序で電話をかけ、プッシュボタンで処理の指示を受ける。

 フィックスポイントは引き続きKompira enterpriseと同cloudの機能強化を図り、「オペレーションセンター出社ゼロ構想」の実現を目指す。たとえば、デバイス認証やユーザー認証を組み合わせて、データセンター内で稼働するシステムに安全にリモートアクセスする機能の実装を検討している。企業の中には、セキュリティの観点から、特定の場所にある特定の端末からでないと運用・保守機能へのアクセスを受け付けないよう制限している例が少なくない。強化予定の機能を使って「許可されたユーザーによる許可された端末からのアクセスを受け付けられるようにすれば、リモートから遂行できる運用業務の幅を広げられる」(三角氏)。

 システム運用業務の自動化は、ドキュメント化や社内標準化と切り離せない。「この10年間ほどで、大手を中心に多くの企業がシステム運用の手順をまとめたドキュメントを整えてきた」(三角氏)ことで、自動化の下地は整いつつある。

 5月で緊急事態宣言は全国で解除されたが、リモートワークを推進する動きは今後も止まらないだろう。システム運用業務についても「出社しない」で遂行できるようにするニーズが高まっていくと見られる。