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Society5.0においては、Society 4.0を土台としながらAIやロボット等によって人的リソースを代替化・省力化。テレワーク等が普及することで時間の有効活用ができるようになるため、人は新たな高付加価値な業務を行うことができるようになる。
また、現在日本は超高齢化社会に突入しており、社会保障の破綻が懸念されているが、個別化医療の進展やロボット技術を活用した身体機能の支援が進めば、看護や介護の省力化が可能になる。さらに、健康や医療、介護に関するデータを活用することで効率的かつ質の高いサービスが提供できるようになれば、効率的な社会保障システムの構築も可能になるだろう。
同様に育児や家事に関しても支援サービスが充実すればフレキシブルに働けるようになる。このようなSociety5.0では、年齢や性別、地域や言語等による格差がなくなるため、より多様なニーズにきめ細やかな対応ができるようになることが期待されている。
これまでSociety4.0では情報の所有や分析を人主体(フィジカル空間)で行ってきたために、いかに人が効率的に情報にアクセスし活用できるかが重要視されてきた。しかし、Society5.0では人に代わってAIが情報を集約・分析するため、いかに「人」に合わせて必要な時に、必要な形で、必要な分だけ提供できるか、というスマートさが重要視される。そのため教育もまた知識の実装ではなく、それらの利活用の能力開発に注力することになるだろう。
そうした「超スマート社会」では、スマートシティやMaaS等に見られるように、最新テクノロジーを活用し、業界や会社を超えて、人を中心とした製品・サービス設計を行い、社会システム全体を最適化することが求められる。これらが実現すれば、今後直面するとされる社会課題の解決とともに、今以上に経済的な発展も可能になるだろう。Society5.0とは、そうした経済発展と社会課題の解決を両立させ、一人ひとりがより豊かな生活を営むことができる社会のことでもあるのだ。
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特に課題先進国である日本が、SDGs等を掲げ持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現しようとしている世界を前に、先駆けてSociety5.0に取り組むことで、国際競争力を強化するとともに世界の持続的な成長にも寄与することができる。
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