三菱ケミカルHDの2つのDX基本文書

株式会社三菱ケミカルホールディングス 執行役員 先端技術・事業開発室CDO 岩野和生氏

 三菱ケミカルホールディングスの執行役員であり、先端技術・事業開発室CDOを務める岩野和生氏は、第4次産業革命の核と言われるCPS(サイバーフィジカルシステム)がもたらす新しい世界について語り、すでに起きつつある社会変化とビジネス局面の変化とについて説明。その上で三菱ケミカルホールディングスをめぐる環境変化と、これらに向き合うための同社のDXの実態を紹介した。

 細部にわたり、三菱ケミカルホールディングスが行ってきた取り組みが示される中、特に来場者が身を乗り出したのが「2つの基本文書」作成のくだり。社内での議論活性化のために重要な役割を果たすことになったという「デジタル・テクノロジー・アウトルック」と「デジタルプレイブック」については、直後に行われたパネルディスカッションでも話題になった。

 「DXは全社ぐるみの取り組みでなければいけない。そのためには部門や立場を超えた議論が必要」との主張は各所で聞かれるようになったが、「そのために何をすべきか」の方法論が不明瞭であるのも事実。読み物を用意して全社員に一定レベルの知識とゲームルールを共有させることで、議論が動き出すようにお膳立てをした、という岩野氏のやり方が多くの参加者の心を動かしていた。