成長期を迎えたLPWAの将来と残る技術的課題

経営者のためのIoT技術入門「LPWA」(5)

阪田 史郎/2018.4.13

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 これまで4回にわたり、無線センサーネットワーク技術LPWA(Low Power Wide Area)の概要と、さまざまな仕様の特徴を説明してきた。

(バックナンバー)
新しい無線技術LPWAがなぜ注目されるのか?

独自仕様LPWAの代表格LoRaとSigfoxを知る

独自の強みを持つ、要注目の「後発組」LPWA

IoT活用を想定し複数仕様で臨むセルラーLPWA

 2014年から2017年はLPWAの「黎明期」で、独自仕様LPWAの先行組であるLoRa(ローラ)とSigfox(シグフォックス)がサービスで先行し、技術開発や市場開拓が進んできた。

 2018年現在、LoRaとSigfoxの後を追う形で、ソニー製LPWAなど後発組の独自仕様LPWAや、第4世代(4G)携帯電話網を生かしたLTE版LPWAの開発とサービス化が急ピッチで進んでいる。これから2020年までの3年間はLPWAの「成長期」に位置付けられよう。

 そして2021年以降は、規格の淘汰が徐々に進み、一方でLPWAの応用が幅広い分野で拡大する「普及期」に入っていく。

 いくつもの規格が策定されているのは、用途によって必要な仕様が少しずつ違うからだ。最も大きな要素が通信速度と通信料金で、高い通信速度を求めると通信料金も高くなる傾向がある。すでに実サービスが始まっている独自仕様LPWAのLoRaとSigfox、そしてLTE版LPWAのLTE-M(eMTC)とNB-IoTについて、大まかな位置付けを示したのが図1だ。ただし、ここに示した通信速度や通信料金はどちらも一例である。

図1 代表的なLPWA規格の仕様

 図1に示した4つの規格は、現段階で有力と言えるものだが、今後の実証実験の結果などによっては、別の規格も有力な選択肢となり得る。ここでは、今後とくに国内での動きが活発になりそうな「FlexNet」、「RPMA」、「IEEE 802.15.4k(LECIM:Low Energy, Critical Infrastructure Monitoring Networks)」という3つの規格について簡単に特徴をおさえておく。