「低消費電力」で「広範囲」をカバーする無線通信網の構築を可能にする、無線センサーネットワーク技術LPWA(Low Power Wide Area)に注目が集まっている。

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新しい無線技術LPWAがなぜ注目されるのか?――経営者のためのIoT技術入門「LPWA」(1)

 LPWAの規格はいくつかあるが、独自仕様のLPWAと、携帯電話網を利用するセルラーLPWAに大別できる。独自仕様LPWAのうち、LoRa(ローラ)とSigfox(シグフォックス)は「先行組」として、すでに実サービスが国内でも始まっている。

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独自仕様LPWAの代表格LoRaとSigfoxを知る――経営者のためのIoT技術入門「LPWA」(2)

 ただ、秒進分歩の勢いで技術進歩を続けるLPWAにおいては、実績だけを重要視しすぎてはいけない。今のところ必ずしも知名度が高いとは言えないが、注目しておきたい新しい規格もある。今回は、そんな「後発組」に位置付けられる独自仕様LPWAのいくつかについて特徴や動向をみておこう。

 実用化の面ではLoRaやSigfoxに後れるものの、以下で紹介する「後発組」は2018年にいよいよ実サービスが始まる。IoTを活用したデジタル変革を加速していくにあたり、後発組のLPWAを選択肢として検討する価値は十分にある。

ソニー製LPWAは長い通信距離や高速移動通信に強み

 後発組LPWAの最初に挙げるのは、“国産”の技術だ。ソニーが2017年4月に開発したもので、免許のいらない920MHz帯を利用する。

 ソニー製LPWAは大きく3つの特徴がある。1つめは、長距離の通信と高速移動中の通信が可能な点である。見通しがいい場所なら100km以上の距離で通信ができるうえ、時速100kmで高速移動している最中にも安定して通信できることを実証実験で確認している。