男子1500mは濵口が留学生と真っ向勝負

 男子1500m決勝は高校歴代2位に相当する3分37秒82のベストを持つフェリックス・ムティアニ(山梨学大2)に濵口大和(佐久長聖3)が果敢に食らいついた。

 ムティアニは400mを58秒で突っ込むと、濵口以外の選手はペースを落とす。500m以降はふたりのマッチレースになった。先頭は800mを1分58秒、1200mを2分59秒で通過した。ラスト勝負に持ち込んだ濵口は、「もしかしたら勝てるかなと思ったんですけど、ペースアップされたところで対応できませんでした」と残り200mで引き離される。

 ムティアニが3分40秒66で完勝。濵口は最後まで懸命に駆け抜けて、3分43秒58の2位、チームメイトの佐々木哲(佐久長聖3)が3分46秒67で3位に入った。

 濵口の記録は高校歴代5位の好タイム。勝負に出ての〝価値ある日本人トップ〟だが、本人は不満を口にした。

「今回はタイムより勝負にこだわってレースをしました。ムティアニ選手は抜けていたと思いますが、U20世界選手権(3000m、5000m)の代表が決まっている身として、留学生とも勝負していかなければいけません。ラスト300mで3秒も離されて自分に力がないと思います。自己ベストを2秒更新したんですけど、あまり意味はないかな。本当に『悔しい』の一言です。5000mにも留学生がいますが、そこでもしっかり戦いたい。狙うは日本人トップじゃなくて優勝です」

 男子5000mは濵口とともにケニア人留学生5人が決勝に進出した。濵口は昨年、2年生以下の日本人で唯一の入賞(8位/日本人4位)に食い込み、今年は6月のU20日本選手権5000mで大学生を抑えて優勝している。はたしてインターハイの舞台で32年ぶりの〝日本人V〟にどこまで近づけるのか。