アップル規制やTikTokとの競争に直面
スナップをはじめとするSNS大手は、米アップルによるプライバシー保護規制の強化や、中国発の動画投稿アプリ「TikTok」との競争激化に直面している。
アップルは21年4月にスマートフォン利用者のプライバシー保護を目的とした新ルール「アプリのトラッキング透明性(ATT)」を導入した。これにより、iPhone向けアプリ内の利用者絞り込み精度が低下し、スナップチャットなどのアプリへの広告掲出が減少した。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)はTikTokを強化するため多額の投資を行い、21年に620億ドル(約9兆1500億円)の収益を上げた。22年は1~3月期だけでも180億ドル(約2兆6600億円)を超えた。
米経済、1年内にリセッションか
インフレの進行やリセッション(景気後退)への懸念、ウクライナでの戦争など、事業環境が厳しくなる中、エコノミストや経営者は警戒感を強めている。
ウォール・ストリート・ジャーナルの最新調査では、約70人のエコノミストが米国経済が1年内にリセッションに陥る確率を63%とし、7月調査の49%を上回った。この数値が50%を上回るのは、短期ながら急激なリセッションに陥った後の20年7月以来だという。米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス会長はこうした景気動向についてツイッターへの投稿で「危機に備え、防備を固める時が来た」と述べた。
米グーグルの持ち株会社である米アルファベットの22年4~6月期決算は、増収率が新型コロナウイルス禍で旅行分野などの広告需要が低迷した20年4~6月期以来の低水準となり、2四半期連続の減益だった。 メタの同四半期決算は、売上高全体の約98%を占める広告事業が振るわず、上場来初の減収となった。
2社は22年10月25日と26日(米国時間)にそれぞれ22年7~9月期の決算を発表する。このうち、メタは7~9月期も減収となる見通しだとウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。