イメージ(写真:アマゾンHPより)

 米アマゾン・ドット・コムは米国で対面診療サービスの対象地域を20都市以上増やすと、2月8日に明らかにした。サンフランシスコやマイアミ、シカゴ、ニューヨーク市などの都市を新たに加え、サービスを拡大していくという。

Amazon Careの外販着々

 声明で「医療チームと対面診療サービスの成長に継続的に投資をしてきたことによって可能になった。米国中のより多くの顧客に便利で質の高いケアを提供する」と述べている。

 アマゾンの対面診療サービスはこれまで、本社のあるワシントン州シアトルや、カリフォルニア州ロサンゼルス、テキサス州のオースティンとダラス、マサチューセッツ州ボストン、メリーランド州ボルチモア、首都ワシントン、バージニア州アーリントンで提供していた。

 アマゾンは19年9月に、「アマゾン・ケア(Amazon Care)」と呼ぶ医療サービス部門を立ち上げた。試験プロジェクトという位置付けで20年2月にシアトルでサービスを開始。当初の対象は社員とその家族で、専用アプリを通じ、ビデオ通話とテキストチャットによるオンライン医療相談の提供を開始した。また、必要に応じて訪問診療・看護も提供。訪問場所は社員の自宅のほか、社屋内の診療室も選べるようにし、処方薬の配達サービスも始めた。

 その後、ワシントン州全域の社員と家族に対象を拡大。21年3月には規模を全米に広げ、他の企業にも提供すると明らかにした。今回の発表によると、オンライン医療サービスはすでに全米で利用可能とした。

 また、半導体メーカーの米シリコン・ラボラトリーズや、人材派遣会社の米トゥルーブルー 、そしてアマゾン傘下のスーパーマーケットチェーン「ホールフーズ・マーケット」がアマゾン・ケアの新たな顧客になった。