社内に閉じこもるようになった総務部の危機
進行中のオフィスプロジェクトや業者会議をこなしながら福利厚生の新サービス導入、ウェルビーイング、メンタルヘルスのための取り組み、空調対応から清掃警備、BCP、ユーザークレーム対応や経営側への報告資料作成に来年の予算づくりまで、目の前の業務をさばくだけで手一杯なのが、総務部の現状です。
在宅勤務の割合が多かったときならWebセミナーや自己啓発、少し新しい風を感じる業者さんとの気軽なZoom会議、先々を見越して戦略的なことを考える時間もあったかもしれませんが、オフィス出社と在宅のハイブリッドなワークライフ、といえばカッコいいですが、現実は「ダブルの期待」(リアル実務の期待+バーチャル会議への期待)がそこにあるわけで、その期待を上回るどころか対応しきれず、結果的に仕事の質の低下に直面している総務部の方々が多く見受けられます。
さらにそのプレッシャーから、当面は外部との接触は諦め(封印し)、社内の対応だけに終始し、結果的に自分の成長なく疲弊感ばかりが募るという状況も目立ってきています。
どうしてこうなってしまったのでしょうか。総務部は外部との接触があればあるほど成長する、という経験則は頭では分かっていながらも、この「ダブルの期待」が自分の行動を制限してしまいます。このままでは1、2年もすれば総務パーソンとしての成長が止まり、大局的に客観的に物事を判断し行動するスキルがどんどん衰退していってしまいます。