「人生の潤い」のためにDXを進める

 藤田氏はときわ亭のコンセプトを「ストレスフリーの焼肉エンターテインメント」と述べるが、これが誕生する以前から「人生の潤い」を具体化するためのさまざまな施策に取り組んでいる。

 GOSSOが重視していることは「お客さまが行きたい店とは従業員が働きたい店」ということ。そこで「従業員にとって楽しい職場」であることを何よりも優先した。

 アルバイトの離職率を下げるために、労務AIを導入。アルバイトが勤務に就いて、初日、1週目、8週目、12週目にアルバイトの状況を分析している。それぞれの節目においてアルバイトの承認欲求は異なるため、社員からアルバイトへ掛けるべき声の内容も異なるわけだが、これを適切に行うことによって、アルバイトの定着性が高まり、その結果、社員が休日をきちんと確保できるようになる。

 同社では『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー)をバイブル的な存在としている。この中にある「お互いの違いを尊重し、シナジーをつくっていく」ことに最も注力している。

 具体的には、職場において、上下、役割の違いで居心地のよくないところをつくらない。お互いの関係性の質を上げていくために日々のコミュニケーションを大切にする。会議では会話を大切にして、さまざまな主義主張を尊重する。

 藤田氏はこう語る。

「当社が追求しているのは『人はどのようにすれば輝くことができるか』ということ。このような考え方を持った組織が勝つと考えています。そのために職場のチームは『誰のために』『何のために』ということを考えていき、お客さまから、そして従業員同士で『ありがとう』と言われるような場面や雰囲気づくりに力を入れるようにしています。その理念がないとAIの活用やDXは『楽をするため』となり、何らかの適正化ではなく『省くため』のものになってしまう。そこで、会社が目指している『人生の潤い』の部分に、それに共感した一人一人に生きがいとやりがいを合わせていきます」

 さらに、藤田氏は「情報過多の時代の中で、お客さまに忘れられないようにすること」の重要性を付け加える。「お客さまが2回目、3回目で来店しなくなるのは、前回、料理がおいしくなかった、接客がよくなかった、という要因がある。しかし、一番大きな要素は『お客さまから忘れ去られている』ということ」と語り、常にお客さまに価値提案を行うことが重要であると言う。

 そして、その一環として、9月より一部店舗で配膳ロボットを導入し、これまで培ってきたストレスフリーな環境をより進化させていく仕組みづくりの検証を行っている。

 現状の「ときわ亭」の標準は、店舗規模が30坪60席。路面ないし、地下1階・地上2階でファサードがつくれること。現在の全店舗の平均月商は1000万円程度。

出店場所は地下1階、路面、2階という具合にファサードをつくれることを条件としている

 今年の11月で50店舗体制となり、来年2022年に50店舗を出店し100店舗体制とする。大都市から中都市に加えて、ロードサイドにも出店。家族経営で運営できる小規模な業態も開発。2023年の段階で300店舗体制を想定している。

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