(写真:アップルHPより)

 米アップルは10月18日、ノートパソコンの高性能モデル「MacBook Pro」シリーズ2機種を発表した。新たに独自設計・開発した「M1 Pro」と「M1 Max」の2種類の半導体を採用した。2021年10月26日に販売を開始する。これで同社のノートパソコン「MacBook」シリーズは全機種が自社開発の半導体に切り替わる。

 アップルによるとM1 ProとM1 Maxは、いずれも20年に開発した「M1」に比べてCPU(中央演算処理装置)処理性能が最大1.7倍になる。GPU(画像処理半導体)性能はM1 Proが最大2倍、M1 Maxは最大4倍になるという。

 ロイターは専門家の話として「この電力効率でこの水準のパフォーマンスを実現したのは前例がない」と報じている。「M1でも米インテル製半導体に対する優位性があったが、それが一段と明確になった」と指摘している。

独自半導体計画

 アップルは2006年から、パソコン「Mac」シリーズにインテル製の半導体を搭載してきた。しかし、Macの性能向上がインテルの技術開発ペースに制約されるといった課題があった。

 そこで20年6月、独自半導体計画を発表。第1弾製品群を発売した後、2年ほどかけてすべてのMacを自社製半導体に切り替えるとしていた。

 その後、20年11月にM1を発表した後、同半導体搭載の薄型ノート「MacBook Air」や、高性能ノート「MacBook Pro」の普及モデル、そして、デスクトップ型「Mac mini」を発売。21年5月にはM1搭載のデスクトップパソコン「iMac」も発売した。