画像:アマゾンHPより

 アマゾン・ドット・コムは8月11日、米ケンタッキー州で巨額を投じて建設していた航空貨物施設が完成し、業務を開始したと明らかにした

東京ドーム52個分の施設

 場所は同州ヘブロンの「シンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港」。ここに敷地面積約243万平方メートル(東京ドーム約52個分)の「Amazon Air Hub(アマゾン・エアーハブ)」を併設した。巨大な駐機場や多層式駐車場、7棟のビル、7万4300平方メートル(東京ドーム約1.6個分)のソートセンター(仕分センター)などを備える。

 同社が航空貨物事業「Amazon Air(アマゾン・エアー)」を始めたのは2016年。その直後から同航空貨物施設のプロジェクトに着手。19年5月には起工式を行い、創業者で現会長のジェフ・ベゾス氏などが参加した。建設に投じた費用は15億ドル(約1700億円)。計画開始から4年超を経て完成した。

目的はEC商品の迅速・効率配送

 アマゾンは、ニューヨークやサンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴ、オースティンなどの国際空港に航空貨物施設を持つほか、20年11月にはドイツのライプツィヒ・ハレ空港に同社初の海外ハブを開設した。

 米CNBCによると、Amazon Airの貨物機は現在、全米40以上の空港間で運航している。だがシンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港の施設は米国における航空貨物のハブ拠点という位置付け。将来はアマゾンの専用機を100機駐機し、1日あたり約200便分の貨物を取り扱えるようになるという。