低コストで、手軽に始められるIoTのサブスクリプションサービス

 amnimo senseのコンセプトは、“とにかく手軽に始められる”IoTだ。

 アムニモのオンラインショップでサービスを申し込むと、センサーに接続する送信器「エンドポイントデバイス」とゲートウェイの2つのハードウエアが送付されてくる。スタートアップガイドにしたがって接続し、ハードウエアに貼り付けてあるQRコードをスマホの専用アプリで読み込めば、データの取得は自動的にスタートする。

 独自開発したエンドポイントデバイスは、さまざまな種類のセンサーに対応しており、LPWA(低消費電力広域)ネットワークの1つであるLoRa通信を使っているため、データを長時間に亘って取得し続けることが可能だ。センサーから集められたデータはゲートウェイに集約され、クラウドサーバーに転送される。ユーザーは手持ちのPCやスマホから好みの表示形式で閲覧することができる。

 「IoTを実際にどう使えばいいのか分からないといった声は少なくはなく、そうした戸惑いがIoT導入の妨げになっています。そこで、業種や業務別に、用意するセンサーとデータ取得に必要な手順を料理のレシピサイトのように掲載していくウェブサイトを用意しています。サービス開始当初は7ケース程度から始めて、順次掲載数を増やしていきます。またユーザーが導入しやすくするためにこのレシピの設置代行を行うインテグレーションパートナーなどのメニューも検討しています」(池上氏)。

パートナーとの協業でサービス拡大へ

 アムニモは、IoTサービス開発で協業するパートナー「Value Added Partners(VAP)」も順次拡大していく。

 2018年10月に開催された国内最大の家電・IT国際見本市の「CEATEC(シーテック)ジャパン」では、先行事例も紹介された。パートナーはポンプメーカーの株式会社イワキ。工場などの生産設備用ポンプの異常動作を検知、通報する「pump guard(ポンプガード)」サービスで協業中である。

 CEATECの会場では、電機メーカーのほか、建設会社、計測会社など、幅広い業種から来場者が訪れ、具体的なビジネスアイデアを提案されることもあったという。「既存のビジネスにIoTを組み合わせて、サービス化したり、新たな価値提供につなげたいと企業とぜひ積極的に協業していきたいと考えています」と池上氏は抱負を語る。

料金は、1測定点あたり月額1,000円~(ただし、センサーはユーザー自身が用意)。