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 アフラックは、2025年1月にマーケティング営業組織を抜本的に刷新。マーケティング戦略立案から商品開発、推進コンテンツ開発まで一気通貫で担う体制へと移行した。

 新体制の下で取り組むのは、顧客起点のデータドリブンによるEnd to End(E2E=端から端まで)マーケティング。同社常務執行役員の齋藤裕美氏に、具体的な施策内容とイノベーションを生み出す組織の要件について聞いた。

※本稿は、Japan Innovation Review主催の「第9回 金融イノベーションフォーラム」における「特別講演:顧客視点で価値創出を目指すアフラックの新たなマーケティング戦略/齋藤裕美氏」(2025年8月に配信)をもとに制作しています。

過去20年で生命保険に起きた変化とは

 ここ20年間、生命保険の市場規模は、緩やかに成長してきました。保険は大きく3つに分類され、第1分野は生命保険で、第2分野は損害保険、第3分野は主にがん保険や医療保険など、それ以外の保険を指します。

 第1分野と第3分野における、新規契約の年換算保険料(契約保険の年間保険料合計)の推移を見ると、全体として緩やかな成長傾向が確認できます。

 コロナ禍を機に、特に第1分野で大幅な落ち込みはあったものの、2021年度以降は急速な回復傾向です。

 一方で、お客さまの保険加入プロセスも大きく変化しました。