ストロングハイブリッドの走りは安定している

 正式発表に先駆けて開催されたプロトタイプの試乗会では、サーキットという通常よりもクルマに負荷がかかる舞台にもかかわらず、極めて安定した走りを披露してくれました。THSはふたつのモーターを搭載していて、状況に応じて駆動力や回生などに使っていますが、水平対向エンジンの不得意な領域と言われる低回転域ではモーターがサポートしてくれるので、ペダル操作に対するリニアな加速感と軽快な動力性能が実現されていました。サーキットは路面の状態がいいので、乗り心地の正確な評価は難しいものの、サスペンションはよく動いているようで、ボディが大きく揺さぶられることはまったくありませんでした。

最低地上高は220mmも確保されているので、雪深い路面や大きな轍に遭遇してもたいていの場合はしのげる走破性を備える。いっぽうで、水平対向エンジンのおかげもあり重心は低く抑えられているので、正確で応答性のいいハンドリングも両立

 そして水平対向エンジンのデメリットとして周知されてしまった燃費に関しても、THSのおかげもあって18km/L台と公表されています。荷物をたっぷり積み込んで遠くまで出掛けるウインターエクスプレスとして、新型フォレスターは最右翼になるかもしれません。

荷室開口部は幅1250mm。荷室両側面にはユーティリティナットを装備。ストロングハイブリッド用のバッテリーもリアに配置されている