(写真:長田洋平/アフロ)

 ロシアのプーチン大統領らの死を求める表現をSNS(交流サイト)上で一部容認していた米メタ(旧フェイスブック)が、このルールを撤回したとロイター通信や米CNBCなどが3月14日に報じた。

プーチン大統領暗殺呼び掛け、容認せず

 ロイターは先の報道で、メタが暴力的な内容の投稿に関するルールをウクライナや周辺国で一時的に緩和すると伝えた。例えば「ロシアの侵略者に死を」といった投稿を容認するとしていた。

 メタはその理由として「ロシア軍に抵抗するウクライナの人々の発言を違反と認定して従来のルールで排除すれば、同国民の言論の自由が奪われる」と説明していた。

 ただ、一般市民をターゲットとする暴力的な発言は違反とし、指導者の死を求める発言であっても場所や時間を指定することは違反だとしていた。その一方で、一時的な措置として、プーチン大統領のほか、ロシアと同盟のベラルーシのルカシェンコ大統領に対する暴力的な投稿も認めていた。

 しかし、この措置が暴力を助長するとして批判の声が上がった。CNBCによると、メタは3月13日「プーチン大統領や他の国家指導者の暗殺を求める投稿は認めない」と説明。メタはまた、「先に報道されたヘイトスピーチ(憎悪表現)ルールの一時的な緩和は、ウクライナのユーザーによる投稿のみを対象とし、ロシアの軍事侵攻に関する文脈でのみ適用される」とも説明した。