米アップルの新型スマートフォン「iPhone 13」シリーズに異例の出荷遅延が生じていると、ロイターが9月27日に報じた。
上位機種は4週間待ち
要因は新型機に対する強い需要とサプライチェーン(供給網)の停滞。近年のiPhoneの納期として最も長い水準に達しているとアナリストらは指摘している。
JPモルガンとクレディ・スイスのアナリストによると、上位モデルの「iPhone 13 Pro」や「同13 Pro Max」をオンラインで事前予約した場合、顧客は4週間以上待たなくてはならない。普及モデルの「iPhone 13」は出荷までの日数が約2週間かかるという。
iPhoneの出荷台数の3分の1以上を占める米国では、シリーズ全体の納期が受注開始後1週間時点で7~20日だった。同2週間時点では19~34日となっている。いずれもiPhone 12シリーズの納期よりも長い。
iPhone発売直後の納期は、最新モデルの需要を予測する指標の1つとして注目される。だが今年は半導体不足の問題があり、サプライチェーンの動向も注視されている。
アップルの販売パートナーである米ベライゾン・ワイヤレスや英ボーダフォン・グループ、米ベストバイもツイッターへの投稿で、新モデルに対する強い需要と供給の制約に言及している。
中国消費者に人気
iPhone 13シリーズは中国市場でも人気があると報告されている。米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、カメラ機能の進化や新型半導体による処理能力の向上、バッテリー駆動時間の延長といった要素が割安感を出しており、中国で話題になっている。