■新型コロナ期間の“現在”(Withコロナ)の意識
次に現状について見ていく。
アンケートからは(事業)運営体制は「今後変える可能性」が大きいという傾向が強いことが分かった。「新たな運営体制を模索する」「当面緊急事態宣言下と同じ状態を継続」の合計が72%を占めているのに対して、「従来の体制に戻す可能性」を検討しているのは28%にとどまっていた。
この結果から、これまでの体制についての見直しの傾向があることが分かり、それは「生産量など事業縮小に伴い体制変更すること」と、「リモート化・デジタル化などに伴い、働き方を見直して行うこと」の双方であると考える。いずれにしても、Withコロナ、Afterコロナにおいて、新たな働き方をベースとした体制変更は必須といえる。
また、Withコロナでの直近の課題は「年度予算や資金計画の見直し」(52.0%)「新しい働き方の環境整備」(50.4%)「営業戦略の見直し」(39.4%)「当面のコスト縮減」(39.4%)といった現状対応項目が上位にきている。自由記述からは「事業環境予測」「リモート化・デジタル化の加速」、それらに対する人材や情報不足、インフラ整備に対する懸念が出ていた。
これらの内容から、当面は売上・生産量の低下から足元の業績を良化させるための施策が多いが、今後の業績回復や新常態に向けて、もしくは今を変革のタイミングと踏まえ、次の打ち手を考えるという時期にきているということである。