資産運用はいつやめる?やめ方は始めるより難しい

損益を確定し、現金化するまでが資産運用

小島 淳/2019.11.19

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写真:松尾/アフロスポーツ

 これから資産運用を始めたい、または、すでに始めている方に質問です。資産運用をいつやめるか、決めていますか?

 いま決めないとだめなのか?という声が聞こえてきそうですが、だめではありません。しかし、いつやめるかをあらかじめ決めておいた方がいいと思います。しかもできるだけ明確に、です。

「売り」は「買い」よりはるかに難しい

 資産運用を単純に言えば、投資信託(投信)やETF(上場投資信託)などのリスク商品(リスク資産)を買うことです。積み立て投資なら、買い続けていくことになります。一方の資産運用をやめるとは、買うことをやめるだけでなく、すでに持っているリスク資産を売って自分の投資損益を確定し、現金化することにほかなりません。

 自分の投資損益を確定すること。これが実に難しいのです。多くの人にとって、かなりの勇気が必要で、逡巡(しゅんじゅん)を伴うものだからです。一般に資産運用において売却(売り)は、購入(買い)よりはるかに難しいといわれる理由はそこにあります。

 老後資金の準備を目的とした資産運用において、資産運用をやめる合理的な理由は大きく3つあると思われます。1つめは、投資資産が目標金額に達した。2つめは、資産運用のゴールとして想定していた年齢に達した。3つめは、想定外のお金が急に必要となった、です。

資産運用をやめる3つの理由

 まず、1つめの資産が目標金額に達したとき。これには説明の必要がありませんね。資産運用の基本は複利効果を活用した長期の積み立て投資で、資産が少しずつ増えることを期待すること。想定した年齢になる前に資産金額が目標に達する可能性は十分にあります。

 2つめの自分が想定していた年齢に達したとき。言い換えると、お金を増やす時期が終わり、積み上げてきた資産を使うことが中心になる時期を迎えたことになります。もし、資産が目標金額に達していなかったとしても、相応の資産を売却して生活資金として使っていくことになります。