IoTの真価を感じさせるプロダクト

このトークイベントには書籍の中にも登場しているパナソニックの焙煎機『The Roast(ザ・ロースト)』の開発者の一人である山本尚明さんもゲストとして参加。ザ・ローストはIoT×調理家電を活用した新しい“食”のサービスで、家庭にコーヒーの生豆が届き、その生豆にプロの焙煎士によるプロファイルが付属し、家庭でもプロの技で焙煎できるというもの。

ザ・ローストの説明をするパナソニックの山本尚明さん

Bluetoothを介してスマートフォンと接続し、その先のインターネットにも繋がることができるザ・ロースト。

「つまりはIoT焙煎機だ」と児玉さんは言う。そして「日本のメーカーの中ではIoTの概念を深く理解しているサービス」と続ける。

The Roast(ザ・ロースト)は、毎月自宅に届く生豆と、豆に合わせた焙煎工程(プロファイル)、焙煎機本体がセット。これによりプロの焙煎技術を再現、本格的なコーヒーの味や香りを楽しめる世界初のサービス

山本さんは「本サービスでは、調理家電としての機器に加えて、厳選された食材とプロの技で、家庭で極上のコーヒー体験ができることを目指しました。他の食材・料理と比べても、コーヒーの焙煎は、焙煎士ごとの技を楽しむ文化が日本でも人気です。IoTの仕組みを使えば、生豆と焙煎のプログラムをセットで届けることができ、焙煎士の方の技を家庭に届けることができます。その年の豆によってもやはり焙煎プロファイルが違うので、そこを共有するためにIoTを使うのは、すごく相性がいいんです」と話す。

実際にイベントではザ・ローストを使っての焙煎が行われ、そのコーヒーを飲むことができた。会場中に広がる良い香りはやはり家庭で味わったことがないもの。パナソニックとしてはこういったサービスをさらに拡大していきたいということだ。

ザ・ローストの焙煎によって淹れられたコーヒーはお店で出されるもののように本格的な香りと味わいだった

最後に児玉さんはこうまとめる。

「今までの閉塞感をIoTを使ってなんとかできると考えがちだけど、モノづくりの付加価値として考えてはいけません。繋がればいいというわけではなく、繋がったことで利点が増えましたというのはおかしい。今までの日本のモノづくりの考え方は付加価値をつけるという考えですが、それを変えていく必要があるので、ザ・ローストのようなサービスが広がればいいなと思いますね」

美味しいコーヒーを飲みながらIoTの未来について語り合う児玉さんと山本さん。親しい間柄だということで、今回のトークイベントもここでは紹介できないようなディープな話で盛り上がった。

IoTは“三河屋さん”である IoTビジネスの教科書
[著者]児玉哲彦 [出版社]マイナビ出版
本体850円+税・224ページ・新書判・ISBN 978-4-8399-6305-7

IoTについて、わかりやすい説明とともに、我々の生活にどのような変化をもたらすのか、ビジネスパーソンを中心とした読者が関わるビジネスにどのように影響するのか、どのような戦略を構築すれば良いかを解説する。

The Roast(パナソニック)