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物流と地球社会を持続可能にするために、今何が必要なのか。デジタル先端技術から経営戦略まで、世の誤解・曲解・珍解を物流ジャーナリスト・菊田一郎氏が妄想力で切りさばく連載企画。
今回は、アパレル大手ビームスが東京・江東区に開設した新たな物流拠点「ビームス ウエアステーション」を直撃取材。同拠点はリニアモーター式搬送ロボット「CUEBUS」(キューバス)の世界初導入や、中国製自律型ロボット自動倉庫「HaiPick System」(ハイピックシステム)の活用など、先進技術を積極的に導入。EC(電子商取引)対応を見据えた省人化と高効率オペレーションの実現に向けた、最新鋭センターの全貌を動画を交えてレポートする。
アパレル大手ビームスの新たな物流拠点「ビームス ウエアステーション」
ビームスはご存じ、セレクトショップとして約50年にわたり(創業1976年)わが国アパレル業界をリードしてきた。アメリカ西海岸の大学生のライフスタイルを提案する小さなショップが当時の若者の心をつかみ、その後、アメリカのみならず世界中のアパレルや雑貨などを展開し、幅広い年齢層の支持を獲得。現在は国内外に175店舗を展開している。
同社は長年にわたり自社企画で物流高度化に注力してきたことでも知られる。物流センターでのメカニカルな自動化推進に加え、国内業界で最も早い時期から無線自動識別(RFID)タグのアイテムタギング(個別商品へのタグ付け)を開始し、成果を上げてきた。
筆者は従来の中心拠点、東京都江東区新砂のセンターに過去何度も訪れ、取材を重ねてきた。そして2024年9月、そのセンターが同じ江東区の南砂の拠点と統合され、塩浜に開設された新拠点「ビームス ウエアステーション」へと移転・拡張し、本稼働を開始。稼働から9カ月を経て、先日ようやく新センター取材の機会をゲットした。






