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 優れた人材の確保、活用がますます企業の競争力を左右する時代になってきた。それに伴い、人事領域を司る人間が経営に参画することの必要性が高まっている。人事戦略と経営戦略はどのようにリンクさせ一体化させるべきなのか? ヤフーで人事部門のトップを務め、現在は企業の人材育成や1on1 ミーティングの導入指導に携わるパーソル総合研究所取締役会長の本間浩輔氏が、「経営人事」を深掘りしていく。

 アクティビストのCHROとして複数の投資先の企業価値向上に取り組む西田政之氏は投資判断の際にどこを見ているのだろうか。

成長の伸びしろが大きいのはどんな会社?

 皆さん、こんにちは。本間浩輔です。この連載では、「経営人事の仕事論」というテーマで「経営人事」について深掘りしていますので、お付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は前回に引き続き、ジャパン・アクティベーション・キャピタル(JAC)のCHRO(最高人事経営者)を務める西田政之さんとの対話を通して、CHROについて考えていきたいと思います。

 前回は、「あなたが社長になったら、人事の何を変えますか?」という質問に対する西田さんの回答を通して、これからの時代に経営が人事に求めるものを考えてきました。

 西田さんからは「人事の役割」「人事の発想」「人事の意思決定ベース」「人事の姿勢」「人事の視点」という5つの点について、刺激的で厳しい言葉が並びました。自分はどうなのか、自分の会社で実践するはどうすればいいのか、ということをぜひ考えてみてください。

 さて、今回は2つ目の質問「どんな会社が今後の成長の伸びしろが大きいと思いますか?」についてみていきます。これは、CHROとして西田さんが企業のどこを見ているのかという問いと同義です。

 西田さんの回答は、以下の3点でした。