ダンディズムあふれるサファリルックでオフの食事を満喫

写真:Splash/アフロ

 ハリウッドセレブがこぞって訪れる人気のカジュアルレストラン、クレイグで食事した後をパパラッチ。アースカラーを基調としたオフのスタイルはリラックスムード。

「さきほどのブラックのサファリジャケットが茶色になっていますが、カーキのシャツやブラウンブーツを使ったコーディネートに合わせて変えたのでしょうね。色だけで見ると少し野暮ったいイメージですが、そこはさすがのトム・フォード。アイウェア、ベルトといった小物で色気を加えて、野暮ったさを払拭していますね。自分の体型を分かった、ジャストなサイジングも完璧。着ジワが美しく入っています。こちらもシャツの開け具合は第3ボタンまで。セクシーさを全面に出す人って以前よりだいぶ少なくなりましたが、ここまでくるとあっぱれです!」


 10代の頃はモデルとして活躍、美大卒業後はデザイナーとして頭角を現し、1994年にはグッチのクリエイティブ・ディレクターに就任。グッチやサンローランを10年かけて復活させたのち、自身の名を冠したブランドを作り上げ、アカデミー賞にノミネートされた映画『シングルマン』(2009)では映画監督デビューを果たした。

 その後、2017年にも映画『ノクターナル・アニマルズ』を手がけるなど、マルチプレイヤーぶりは止まることを知らない。また、かつてヴォーグ・オム・インターナショナル誌の編集長を務めたジャーナリスト、リチャード・バックリー氏と27年の交際を経て同性婚。自宅や仕事場では使い捨てのプラスチックを使用せず、飲酒をやめ、ヴィーガンの食事を続けているという。

 日常や人と人との関係に真実の美しさを見出だす“天才”トム・フォード。ファッション界での大成功を尻目に自分自身の道をマイペースに進み、公私共にバランスのとれた人生を謳歌している。

 

四方章敬(しかたあきひろ)
1982年京都府生まれ。スタイリスト武内雅英氏に師事し、2010年に独立。ドレスファッションに精通し、「LEON」「MEN’S EX」「MEN’S CLUB」など、多くのメンズファッション誌からオファーを受ける敏腕スタイリスト。業界きってのスーツ好きとしても知られ、イタリア・ナポリまでビスポークに赴いた経験もある。最近はセレクトショップやブランドと共同でウェアのプロデュースを手掛けるなど、活躍の幅を広げている。