“鬼才”トム・フォード、60歳を超えてもスキのないスーツスタイルは健在｜世界のウェルドレッサーたちの肖像（第9回）

アダルティ＆マスキュリンがトム・フォードの真骨頂

　こちらは少し前、2015年春夏のロンドンコレクションのショー終わりのランウェイにて。高い仕立て技術が実現するグラマラスなボディラインは、トム・フォード氏の迫力ある身体を官能的に彩っている。

「ウエスタンシャツにジーンズというデニムのセットパップに、黒のサファリジャケットをもってくるなんて！　上級者らしい合わせ方ですが、とても似合っていますね。御大ラルフ・ローレン氏がよくやるコーディネートですが、トム・フォードがやると色気が滲み出ますね。体にフィットしたスリムなシルエットがモダンな印象も生んでいます。ベルトをあえてしないのもハズしのテクニックとして真似しやすそう。ただし、トム・フォード氏のようにシャツのボタンの開けすぎに要注意！ 初心者がするとやけどします」。