《太陽の塔》と《明日の神話》
第5章「ふたつの太陽―《太陽の塔》と《明日の神話》」は、岡本太郎を象徴する大作《太陽の塔》と《明日の神話》にスポットを当てた内容。《太陽の塔》は50分の1サイズの立体模型や構想スケッチなどを、《明日の神話》は縦177×横1087cmに及ぶ巨大な下絵を展示。作品が生まれた経緯や制作過程を詳しく知るにつれ、やはり実物が見たくなってくる。《太陽の塔》は大阪・万博記念公園に、《明日の神話》は東京・渋谷駅構内にあるので、ぜひお出かけを。
最終章となる第6章「黒い眼の深淵―つき抜けた孤独」は、晩年にあたる80年代の作品が中心。足を止めて見入ってしまったのが、絶筆となった《雷人》。太陽のような人間の顔からほとばしるエネルギー。最終作とは思えぬ凄まじいパワーに、今も人々を夢中にする理由が垣間見えたような気がした。
Ⓒ岡本太郎記念現代芸術振興財団