これに先立つ7月22日にツイッターが発表した22年4~6月期の決算は、売上高が前年同期比1%減の11億7600万ドルで、事前の市場予想を下回った。ツイッターの同四半期の最終損益は2億7000万ドルの赤字で、3四半期ぶりに赤字転落した。
写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営するスナップの22年4~6月期売上高は11億1000万ドル。前年同期から13%増えたものの、市場予想には届かなかった。
グーグルの強さは回復力のある検索広告
ただ、ロイター通信は今回のグーグルの決算について、「市場予想とほぼ同水準の売上高を計上したため、スナップなど競合の決算ほど失望を誘う内容ではなかった」と報じている。
その理由として挙げられるのが検索広告事業のようだ。同社ネット広告事業の7割以上を占める検索広告の売上高は前年同期比14%増の406億8900万ドル(約5兆5700億円)で、市場予想を上回った。ウォール・ストリート・ジャーナルは別の記事で、「YouTubeの5倍以上の規模を持つ検索広告事業の強さは、アルファベットの株価を押し上げる十分な材料になった」と報じている。
採用抑制で危機に備える
同紙によると、検索広告はオンライン広告の中で、より回復力のあるセグメントの1つとみられている。ただ、景気減速の懸念が強まる中、グーグルも世界経済の影響を免れることはできないという。検索広告部門の増収率は、過去8四半期の平均を13ポイント下回っているという。
ポラットCFOは決算発表の電話会見で、「採用の抑制は来年より顕著になる」と述べた。これについてウォール・ストリート・ジャーナルは「グーグルさえも危機に備えているということは、大きな嵐が近づいている兆候かも知れない」などと報じている。
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