ウォール・ストリート・ジャーナルは22年7月11日、メタ(旧フェイスブック)の技術部門トップがマネジャーらに対し、解雇を念頭に人事評価の低い従業員を特定し、報告するよう指示したと報じた。技術部門管理職のみが参加する社内SNS(交流サイト)への投稿で明らかになったという。

グーグルも採用縮小

 また、CNBCなどの22年7月12日付の報道によると、米グーグルのスンダー・ピチャイCEO(最高経営責任者)は同日付の社員宛て電子メールで、年内の採用数を縮小する方針を明らかにした。

 この中でピチャイCEOは「他のすべての企業と同じく、当社も経済の逆風から免れることはできない」とし、「好天の日々に我々が見せた以上のハングリー精神を持って、より迅速に、より焦点を絞り、より起業家的に取り組む必要がある」と述べた。

 ロイター通信は同日、米電気自動車(EV)大手テスラが229人をレイオフし、米カリフォルニア州サンマテオのオフィスを閉鎖すると報じた

 米SNSのツイッターは22年7月7日、採用部門の人員を3割削減すると明らかにした。また、米動画配信大手のネットフリックスは利用者数の減少に対応するため、従業員の約3%を削減した。米EC大手のアマゾン・ドット・コムは一部部門での採用抑制を検討していると伝えられている。

 ビデオゲーム関連企業では、米ユニティー・ソフトウエアや米ゲームストップが最近、人員削減に踏み切った。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米配車サービス大手のウーバーテクノロジーズとリフトの2社も採用を一時停止した。

 米労働省によると、22年6月におけるテクノロジー職の新規採用件数は、新型コロナ禍の影響が深刻化する前を上回った。だが、一部分野では数カ月前のペースを下回った。コンピューターと電子機器分野の新規採用人数は前月から2300人増えたものの、22年5月までの5カ月間の平均増加数である2800人超を下回っている。

 (参考・関連記事)「米テクノロジー大手の採用ブームに沈静化の兆し | JDIR