2020年12月1日に開催されたCDO Club Japan主催「CDO Summit Tokyo 2020 Winter」。最高デジタル責任者(CDO)の認知と普及に貢献した個人を表彰する「Japan CDO of The Year 2020」の選考では、味の素株式会社 代表取締役 副社長執行役員CDOの福士 博司氏が受賞者に選ばれた。
ここでは、福士氏をはじめ3人のCDOと加茂 純氏(CDO Club Japan 代表理事)が登壇した同イベントのパネルディスカッション「社会課題を解決するデジタル社会の実現にむけて」の内容を採録記事として紹介する。
(モデレーターはCDO Club Japan 理事・事務総長の水上 晃氏)
「DX or Die」の覚悟で臨む
水上氏 このパネルディスカッションでは「社会課題に対するデジタル社会の実現」をテーマに、各CDOの方にご参加いただきます。デジタルトランスフォーメーションを企業改革として進めながらも、どのように未来の社会やエコシステムの中にはまっていくかについてご意見をいただきます。
まずはご登壇いただくCDOの方に、自己紹介と各社の取り組みのプレゼンテーションをお願いします。
楢﨑氏 SOMPOホールディングスの楢﨑です。SOMPOは保険会社を卒業し、「安心・安全・健康のテーマパーク」になることを目指しています。
私は今年になってから「DX or Die」ということを社内外で言っています。「デジタルトランスフォーメーションしなければ死ぬしかない」、こういう覚悟で全世界全員が行かないといけません。コロナ禍で世の中は大きく変わってしまいました。ビジネス自体もDXをしないと死んでしまいます。
具体的に当社が行っていることを紹介します。サンリオエンターテイメントの小巻亜矢代表取締役社長と協力して、カメラで顔を撮るだけで、呼吸数や脈拍、さらにコロナの重要な指標である血中酸素飽和度を計測できるアプリの実証実験をしています。これを社会に提供できれば、コロナの罹患状況を体温以外で知ることができるようになります。
SOMPOホールディングスだけでなく社会に価値を提供したい、そのツールがDXだと考えています。