日本通運が物流センターに自走式ロボットを導入へ

人とロボが協働し、ピッキング作業を省力化

栗原 雅/2019.9.23

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東京都江東区にある日本通運の大規模物流センター(提供:日本通運)

 日本通運(日通)は2019年度中に、AIやロボットに強いスタートアップ企業のRapyuta Robotics と共同でAI(人工知能)を活用した自走式ロボットを物流センターに本格導入する。深刻になりつつある人手不足への対策として、当初10台ほどのロボットを稼働させ、商品のピッキング作業の省人化・省力化を図る。

 日通は6月に東京都内の物流センターで実証実験を行い、ピッキングに要する時間を20%程度減らせることを確認した。作業員とロボットが協働するための業務フローの微調整やロボット自体の改良を加え、今年度中に複数の物流センターで改めて実証実験を実施。そのうえで本格展開に乗り出す。

 自走式ロボットと、ロボットを管理・制御したりするクラウドシステムはRapyuta Roboticsが開発した。

「既存の倉庫のレイアウトやベルトコンベアなど設備を変更せずに導入できる」。ロジスティクス開発部の糸賀吉則課長は、自走式ロボットを利用した新たなピッキングシステムの利点をこう説明する(写真1)。

写真1 日本通運の糸賀吉則ロジスティクス開発部課長

 Rapyuta Roboticsのクラウドシステムと、既存の業務システムとのデータ連携機能を用意すれば、商品の入荷・在庫データや出荷指示データを管理するWMS(倉庫管理システム)の改修も必要ない。自走式ロボットを制御するクラウドシステムに、物流センター内のレイアウトや棚番号をあらかじめ登録しておけば、WMSの出荷指示データを基にクラウド側で複数台のロボットにピッキング作業を振り分ける。

 自走式ロボットは既設の無線LAN経由で出荷指示データを受信すると、ピッキング対象商品が保管してある棚まで移動して待機する。従業員が待機中のロボットを見つけて棚から商品を取り出しロボットに載せると、ロボットは次にピッキングする商品の保管棚まで移動。すべての商品のピッキングを終えると商品の検品・梱包エリアに戻る。