カゴメ 取締役 常務執行役員 CFO 兼 CRO 兼 財務経理部長の佐伯健氏(撮影:冨田望)
カゴメは全社的なリスク管理体制の強化に向け、400件超のリスク洗い出しや独自の評価モデル策定、統合報告書を基点にした勉強会など、社員の“リスクの自分事化”を促す取り組みを進めている。多様なリスクをどう整理し、組織に根付く仕組みにしたのか。取締役 常務執行役員 CFO(最高財務責任者)兼CRO(最高リスクマネジメント責任者)兼 財務経理部長の佐伯健氏に聞いた。
海外事業の比率が急増する中でのリスク管理
──2024年に米国のトマト加工企業を買収したことによって、業績における海外事業の比率が高まりました。事業環境が変わる中で、リスク管理の在り方はどう変化していますか。
佐伯健氏(以下、敬称略) 当社は食品加工業を営んでいます。国内の人口減少が進む一方で、世界の人口は拡大を続けており、現在の約80億人が2050年には97億人に達すると推定されています。持続的な企業成長を実現するには、海外事業を拡大することが不可欠です。
そこで、海外企業の子会社化を通じて、海外市場での成長を加速させる決断をしました。2024年に米国のトマト加工会社、インゴマーパッキングカンパニーを買収したことをリスクの観点で捉えると、「リスクを取らずに現状維持にとどまるのか」「リスクを取ってさらなる成長を目指すのか」という選択の中で、当社は後者を選びました。






