
エレガントで都会的なインスピレーション
フルブラック仕上げの『BR-05』が登場した。それが『BR-05 スケルトン ファントム セラミック』である。このモデルは、2019年に発表した、フルブラック仕上げの2019年にベル&ロスが発表した、BR-05コレクションにエレガントで都会的なインスピレーションをもたらした。
このコレクションの特徴は、ケースとブレスレットが一体となった完全統合型のデザインだ。
ベル&ロスの共同創業者兼クリエイティブディレクターであるブルーノ・ベラミッシュも「ケースとブレスレットが一体となった時計のデザインは1970年代に登場したスタイルで、それをベル&ロスの美学に落とし込むことで、直感的でモダン、かつグラフィカルに強い印象を与えるタイムピースが生まれるのです」と語っている。
この新作は、ステルス航空機へのオマージュであり、ベル&ロスは「控えめでありながら存在感を放つ」ことが可能であることを、このモデルを通じて表現したかったようだ。
その美学の礎は、2007年の『BR-01 ファントム』によるもの。このモデルは、象徴的なF-117をはじめとする軍用ステルス機とモダンデザインからインスピレーションを得ているという。コックピット計器を腕時計に落とし込むという哲学を持つベル&ロスらしいアプローチである。
『BR-05 スケルトン ファントム セラミック』の文字盤は、ブラックのワントーンで構成されている。これは光と影のコントラストを際立たせるためにとられた処置だという。
『BR-05 スケルトン ファントム セラミック』 自動巻き(Cal.BR-CAL.322-1)、ブラックセラミックケース、41mm径 148万5000円
部品を洗練させ再構築することで強度と性能を維持
スケルトン加工はベル&ロスが非常に重視しているものだ。部品を洗練させ、再構築することで、強度と性能を維持しながらも、ムーブメントはより軽くつくられる。これによって、機構の内部構造やリズムが明らかになり、時計の本質が浮かびあがるのだという。
そんな『BR-05 スケルトン ファントム セラミック』に搭載されているムーブメントは、自動巻きのCal.BR-CAL.322-1。8振動/秒と54時間のパワーリザーブを備えている。
この動きは、文字盤側だけでなく、サファイアクリスタル製のケースバックからも見ることができ、360度回転する独自の装飾が施されたブラックのローターの下には、ブラック仕上げのアッパーブリッジや、精緻にオープンワークされた各コンポーネントが見える。それは精度と美しさを兼ね備えたものといえるだろう。
また文字盤の中央プレートにはブラックに着色されたサファイアクリスタルが使用されており、その透明性を通してロジウム仕上げのスケルトンムーブメントが際立つようになっている。文字盤はマットブラックのフランジで縁取られ、インデックスもマットブラック。そこにはブラックのスーパールミノバが施されている。
スーパールミノバは、スケルトン加工された時針と分針にも塗布されており、暗闇でグリーンに発光するという意外性のある視覚効果も生み出している。そのなかにあって、秒針はロジウム仕上げということで、ブラックワントーンの中にあっても、絶妙なコントラストをつくり出しているのだ。
このブラックセラミックの採用は、単なる美しさだけの選択ではなく、機能面も考慮してのものだ。この素材は、傷や腐食に対する高い耐性により、優れた堅牢性を保証する。そしてスティールよりも硬く、しかも軽量であることから快適な装着感を得ることができるのだ。

しかもこのモデルでは高度な技術力で、加工が難しいセラミックにおいてポリッシュとサテン、両方の仕上げを施している。これによって光とのコントラストを生み出し、立体感を高めているのだ。
『BR-05 スケルトン ファントム セラミック』は、100メートルの防水性能を備え、オールセラミック製のブレスレット仕様とブラックのラバーストラップ仕様の2種類で展開。深いブラックによる視覚的錯覚を考慮してケースサイズを41mmにすることで、バランスの取れたプロポーションを実現。洗練された存在感のあるモデルに仕上げられている。
