進化する京都の花手水、見頃はいま!

古刹の危機を救い、コロナ禍の参拝者の目を潤してきた花手水。京都のほかの社寺でも、競うように個性的な花手水がつくられている。限られた空間で見せる花のアートは、祈りの心と生命の賛歌。手水と花のしっとりしたコンビネーションは、梅雨時にひときわ艶やかだ。京都で艶を競い合う花手水を、見比べていただきたい。

北野天満宮【京都市上京区】

2020年から始まった北野天満宮の花手水は、立体的なフラワーアレンジメントのような豪華さ。毎週花の入れ替えがあるが、「北野天神縁起絵巻」のシーンを再現するなど、テーマやストーリー仕立てで、それを読み解く楽しさもあり。花手水の進化形といえる。

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勝林寺【京都市東山区】

東福寺の塔頭、勝林寺。山内の青紅葉に映える花手水は、洋花のアレンジも見事で、ダイナミックなデザインが、京都を代表する存在感。座禅体験やヨガで心を清め、華やかな花手水に元気をもらえる。火曜と土曜に入れ替えをしている。6月22日まで紫陽花の鉢植えが彩られている。

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