李禹煥の言葉が心に響く
坂本と縁の深い作家を紹介する展示室では、まず毛利悠子《そよぎ またはエコー》(部分を「坂本龍一トリビュート展」
ダムタイプ《Playback 2022》はアナログレコードを使ったサウンドインスタレーション。坂本龍一のディレクションにより世界各地でフィールド・レコーディングされた音源を基に16枚のレコードを制作。これら16枚のLPレコードがアート作品として並ぶほか、会場では特別に未発表音源を収めた17枚目のディスクを聴くことができる。
さらに李禹煥の作品も見逃せない。《祈り》は李が坂本龍一の病気平癒を祈って描いたドローイングで、生前の坂本に贈られたという。裏面に書かれた李から坂本へのメッセージが心に響く。
「坂本龍一さん
このdrawingは 時計まわりと 反対に描いたものです
従って 見る時も左回りに目を回しながら見ます
そうすれば力が湧いてきます
時々10分程やってみてください
李禹煥 2022.8.15」
坂本龍一の音楽、芸術、そして人間としての素晴らしさはこれからも愛され続ける。そうとはわかっていても、坂本さんの逝去は、やはり寂しい。