1部10000mは伏兵・花岡が日本人トップ、同5000mは三浦が貫録勝ち

 男子1部10000mは花岡寿哉(東海大2)がジェームス・ムトゥク(山梨学大2)に挑戦した。8000m前から引き離されるも、ムトゥクと13秒遅れの28分15秒65で日本人トップに輝いた。

「こういう大きな舞台で走る経験が少ないなかでしっかり留学生について、2位でゴールできたのは良かった。でも石原さんが10000mで2位に入ったときは留学生とラストまで戦ったので、そこには力が及んでないのかなと思います」

 先輩・石原翔太郎(4年)は2年時の関東インカレ10000mで28分05秒91をマークして、最後までケニア人留学生と競り合った。花岡は今大会で〝石原超え〟を達成できなかったが、今後はチームを引っ張っていく存在になりそうだ。

 男子1部5000mは今年も三浦龍司(順大4)のキック力が炸裂した。「本来であれば残り1000mのところで引き離したかったんですけど、そこはちょっと難しいと思ったので、ラスト勝負に切り替えました」と残り150m付近からスパート。2位の石原翔太郎(東海大)に1.33秒差をつける13分45秒52で勝利した。

 今季は藤原優希とともに駅伝主将を務めており、「素行が良くなりました。今のところ寝坊はしていません(笑)」という三浦。4月29日の織田記念5000mで洛南高の後輩、佐藤圭汰(駒大2)に先着を許すなど、昨季と比べて調子が上がっていなかった。しかし、関東インカレの優勝でようやく「良い手応え」をつかんだという。

「セイコーゴールデングランプリ横浜(5月21日)で今季初めて3000m障害に出場します。緊張はしますけど、世界と戦っていく目標にブレはありません。そこに通用するように自分が納得できる結果を求めていきたい」

 大学最後のシーズン。三浦は今夏のブダペスト世界陸上でどんな成果を残すのか。

 1部では早大の活躍も目立った。10000mは石塚陽士(3年)が3位(28分26秒83)、工藤慎作(1年)が6位(28分35秒76)。5000mは山口智規(2年)が3位(13分47秒98)、伊藤大志(3年)が5位(13分49秒11)と2種目でダブル入賞を達成。3000m障害では主将・菖蒲敦司(4年)が3連覇を成し遂げている。