文=酒井政人
昨季の3大駅伝王者、駒大が早くも快進撃
4月から本格的なトラックシーズンが始まった。昨季、悲願の駅伝3冠に輝いた王者・駒大が早くも快進撃を見せている。
4月8日の金栗記念選抜中長距離熊本大会10000mで篠原倖太朗(3年)が日本人学生歴代4位となる27分43秒13をマーク。同大会の5000mでも佐藤圭汰(2年)が13分30秒12で日本人学生トップを奪った。
篠原は2月5日の香川国際丸亀ハーフマラソンを日本歴代4位&日本人学生最高の1時間0分11秒で走破。3月12日の日本学生ハーフマラソンを1時間2分16秒で完勝しており、駒大の〝新エース〟と呼べるほど成長した。
4月22日のNITTAIDAI Challenge Games10000mでは昨季は学生駅伝に出場していない唐澤拓海(4年)が27分57秒52の自己ベスト。2年時に関東インカレ2部の5000mと10000mで日本人トップに輝き、箱根駅伝1区を2位と好走したスピードランナーが〝完全復活〟を印象づけた。
ワールドユニバーシティゲームズの代表選考会を兼ねた日本学生個人選手権の5000m(4月23日)は安原太陽(4年)が石原翔太郎(東海大4)と伊藤大志(早大3)とのラスト勝負を制して、13分59秒16で優勝。同日のNITTAIDAI Challenge Games5000mは主将・鈴木芽吹(4年)が13分46秒12で学生トップだった。
今季から大八木弘明監督が総監督となり、元男子マラソン日本記録保持者の藤田敦史ヘッドコーチが監督に昇格した。指揮官が交代するかたちになったが、大八木総監督はOBとなった田澤廉(トヨタ自動車)だけでなく、鈴木、篠原、佐藤らSチームの選手を引き続き指導していくという。新体制が王者・駒大にどのような〝進化〟をもたらすのか。