【BASIC ITEM】実用的なバックパックをラグジュアリーに変換
創業者の孫娘であるミウッチャ・プラダがブランドとの関わりをスタートさせたのが1978年。それまでにない使い勝手や美観を模索していたミウッチャは、新たな素材として化繊素材に着目。なかでも軍隊向けのパラシュート生地を製造するファクトリーが作り出すナイロン生地は、強靱かつシルクのような光沢感が特徴。
1980年代の当時、高級ブランドの鞄素材は選び抜かれたレザーが一般的であった。しかし軽く丈夫で使い勝手に優れていることから起用が決まり、かくしてプラダのナイロンバッグは大ヒットを記録。ブランドを世界的に押し上げるきっかけとなったのである。
昨今プラダは海洋プラスチック廃棄物や繊維廃棄物を再生させた「リナイロン」を開発し、このバックパックにも採用している。ブランドきっての定番を、さらにSDGsの側面でも着実に成長させているのである。