カゴメとJAL、企業風土と働き方をこう変えている

令和時代の“働き方改革”の本質に迫る

JBpress/2019.11.13

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本コンテンツは、2019年9月24日に開催されたJBpress主催「Workstyle Innovation Forum 2019 」でのパネルディスカッションの内容を採録したものです。

<パネリスト>
カゴメ株式会社 常務執行役員CHO(人事最高責任者) 有沢 正人 氏
日本航空株式会社 執行役員 人財本部長 小田 卓也 氏

<モデレータ>
明治大学大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授 野田 稔 氏

カゴメが取り組んでいるのは“生き方改革” 

「“経営戦略”としてのワークスタイル変革」をテーマに開催されたWorkstyle Innovation Forum 2019。その最終セッションとして行われたパネルディスカッションでは、組織の在り方に関する種々の知見やリーダーシップ論で名高い野田 稔氏がモデレータを務めた。

 登壇したのは、いずれも日本を代表する業界リーディングカンパニーで人事分野を統括する人物。グローバル企業での大胆な人事改革実績を引っ提げ2012年にカゴメに参画し、現在は常務執行役員CHO(人事最高責任者)を務める有沢 正人氏。そして、日本航空の経営再建プロセス時から人事変革に携わってきた執行役員 人財本部長の小田 卓也氏である。果たして、カゴメは、JALは、どのようにワークスタイル変革を進め、どんな課題解決に取り組んでいるのだろうか。

野田:平成という時代は、多くの組織がなんとなく舵を切り損ねてしまい、解決しなければいけない問題を作りながら進んできた30年だったように私は感じています。

 それ故に、令和はこれらの問題を解決していく時代になるだろうと期待していますし、そうならなければいけないと考えています。そんな令和の元年に多くの企業がテーマとしているのが「働き方改革」。

 今日はそのテーマに平成の時代から取り組み続けて、成果を上げているお二方に来ていただきました。まずは有沢さんと小田さんから、その改革のあらましを教えていただければと思います。

有沢:今まさに取り組んでいる変革、それをカゴメでは「マネジメント改革と生き方改革」として実行しています。会社視点で言えば、従業員の労働生産性向上に向けたマネジメント改革こそが「働き方改革」であり、個人の視点から言えば、クオリティ・オブ・ライフの向上に向けた「暮らし方改革」こそが問われています。

 この双方を達成することで、全ての人が生き生きと働く“生き方改革”へつなげていく。それが人事施策を担う者の使命だと考えているのです。そしてこの生き方改革を実現するための重要な経営戦略としてダイバーシティを推進しています。

 多様性ある集団の中で個と個が尊重し合うことで組織は活性化し、新しい価値の創造、すなわちイノベーションは生まれます。ですから、戦略としてのダイバーシティ推進のため、コミュニケーション改革による風土の刷新を課題とし、さまざまな取り組みを実施しているところです。具体的に言えば、マネジメント層の育成意欲向上や従業員の仕事への達成意欲向上による「マインド改革」。

 そして、働きやすい制度の導入やスキル/能力開発支援、さらには活躍し続けられる環境整備などなどによる「しくみ・制度改革」を並行し、連携させながら進めているところです。人事制度改革については「あるべき未来の“理想の働き方”から考える」という発想の基、早期から積極的に実行していきました。