ⒸItalian Tech Week 202510月にイタリアで行われた講演で、アマゾン会長のベゾス氏は、「10~20年以内に宇宙にギガワット規模のデータセンターが建設されるだろう」と語り、話題を呼んだ
日本時間の2025年11月14日、ジェフ・ベゾス氏率いるブルーオリジンが大型ロケット「ニューグレン」の打ち上げに成功し、NASAの火星探査機「エスカペード」を予定軌道へ投入。第1段ブースターも2度目の飛行で自律着陸を達成し、同社は実運用段階へ進んだ。ベゾス氏はこの成果を足がかりに、どのような宇宙事業を推進し、いかにして加速を図るのか。その狙いと展望を探る。
自律着陸に成功した大型ロケット「ニューグレン」
ジェフ・ベゾス氏が推進する宇宙事業は「遅すぎる」と言われ続けてきた。スペースXにおいてはロケット輸送のシェアを独占し、ISS(国際宇宙ステーション)への人員物資輸送を請け負い、スターリンク衛星を軌道上に約9000機配備する一方で、ベゾス氏の傘下にあるブルーオリジンとアマゾンの宇宙事業はほぼ全てが遅延している。
しかし2025年以降、ブルーオリジンとアマゾンによる複数のプロジェクトが本格始動している。それらの宇宙事業を連携させることでベゾス氏は、各事業の収益化と新たな宇宙インフラの構築を目指す。マスク氏とは違うアプローチによる各プロジェクトには、日本企業も多く関連している。






