地域を紹介する「ご当地楽」は「飛騨の匠」体験
客室は49室全てが地域の文化に触れられるご当地部屋「飛騨MOKU(もく)の間」だ。曲木(まげき)をモチーフにしたヘッドボードには、飛騨地域の代表的な広葉樹があしらわれ、木肌のグラデーションが空間に彩りを添える。インテリアは飛騨産業の曲木チェア、壁には伝統の漆塗り「飛騨春慶」のアートが飾られるなど、飛騨地方で育まれた木工技術などにふれられる。
ご当地部屋「飛騨MOKUの間」。曲木をモチーフにしたヘッドボードは圧巻だ
客室のうち28室には専用の露天風呂があり、濡れたままあがれるソファも併設。好きな時に好きなだけ温泉を楽しみ、くつろげる、至福のひとときが過ごせる。また、ひとり旅専用客室も2室誕生して、、カウンタースペース、広々としたベッドで、自分時間が心ゆくまで堪能できる。
地域の伝統工芸で設えたご当地部屋。飛騨春慶塗りのウォールアート、飛騨染めのクッションなどが空間に彩りを添える
夕食は半個室の食事処で、地元の食文化を活かした会席料理が味わえる。地酒も取り揃え、料理との相性も抜群である。メインの「飛騨牛味噌すき鍋」は、くつくつと香ばしい味噌入りの割り下に、飛騨牛を絡ませて食べる一品。
メインの「飛騨牛の朴葉つと焼き」。朴葉で包まれた飛騨牛が、葦などを束ねた「つと」とともに登場する
朝食も飛騨の味わいが満載だ。例えば、冬の保存食の干し野菜を使った「干し野菜と豚肉の味噌鍋」や、川魚を甘露煮にした郷土料理の「ぼっか煮」、きびの朴葉蒸しなど、どれも旅の思い出になる。
囲炉裏端を思わせる古材を使用した料理の盛り付け
スタッフが地域を紹介する「ご当地楽」は、飛騨の匠体験。「岐阜県は全体の81%が森林です。山があり、豊かな温泉や森林があるからこそ発展してきたエリア。1300年に及ぶ木工技術や自然の素晴らしさをお伝えしたい」と話す。説明を聞いた後、ゲストは実際に木を曲げて、界の風呂敷に使える持ち手を作る。木のぬくもりに癒されながら、伝統の手仕事に目覚める・・・そんな奥飛騨の旅体験ができる。
「ご当地楽」の曲木体験。界の風呂敷に使える持ち手を作る
