2. BIRKENSTOCK「Tokio」

サンダル¥24,200/ビルケンシュトック(ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス)

定番名作「ボストン」にアレンジを効かせたニュースタンダード

 一足目のモデル名からして既にお察しの通り、各モデルには世界中の都市名が付けられている。しかも“名は体を表す”なんて言葉にもあるように、そこから着想を得たディテールが各々の個性を生み出し、着用シーンをイメージさせる入口となっている。

 それで言えば、クロッグサンダルをイメージして1987年に作られた「トキオ」を象徴するパーツが、アンクルストラップであることは間違いない。そしてまた、前出の定番名作「ボストン」との決定的な差異でもある。

 足入れすると分かるのだが、指先が収まったスウェード素材のアッパーには十分な空間があり、微塵の窮屈さも感じさせない。それでいて甲部分とカカト部分をストラップが柔らかく、されどしっかり固定し、安定感のある履き心地へと誘う。かつてジュリーこと沢田研二はトキオを“やさしい女が眠る街”と歌ったが、男の足をやさしく包む靴でもあると知る。