文=松原孝臣 

パリ五輪のバレーボール男子日本代表の選手たち 写真=共同通信社

初戦は7/27のドイツ戦

 パリオリンピックのバレーボールには12チームが参加。3つのグループに分かれて総当たりで戦い、各グループの上位2チームおよび3位になったチームのうち成績のよい2チームの計8チームが決勝トーナメントに進出。以降、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝と進んでいく。

 すでにグループ分けは行われており、日本はグループBとなり、世界ランキングが高い順に、アメリカ(世界ランキング5位)、アルゼンチン(8位)、ドイツ(11位)と同組となった。

 試合のスケジュールはこのようになっている(日本時間。現地時間は−7時間)

7月27日16時~ ドイツ
7月31日20時~ アルゼンチン
8月3日4時~ アメリカ

 準々決勝は8月5・6日、準決勝は8月7・8日、3位決定戦は8月9日、決勝は8月10日にスケジュールされている。

 世界ランキングで言えばグループの中で日本が2位と最も高いが、オリンピックという舞台に出場する国々だけに決して侮るわけにはいかない。

 日本代表のフィリップ・ブラン監督はこのようにコメントしている。

「とにかくメダルを獲るにはこの対戦国と張り合う必要がある。アルゼンチンとドイツに勝つことが重要になるだろう。(準々決勝以降、簡単な相手はいないが)予選ラウンドを上位通過できれば同ラウンド3位のチームと戦える可能性があるので、アメリカに対しても勝つことができればと思っている」

 また主将の石川祐希はこうコメントを寄せている。

「決して簡単なグループではない。どのチームも力を持っているので、気は抜けない。ドイツとアルゼンチン、この2チームとの対戦は非常に重要。3位まで(3位のチーム中上位2チーム)は決勝トーナメントに進めるが厳しい戦いになると思う」

 最大のライバルと目されるのは、ブラン監督の言葉が示すようにアメリカだ。過去3度金メダルを獲得しているアメリカは、近年の成績を見ても2016年リオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得、国際大会「ネーションズリーグ」では2022、2023年と連続で準優勝している。また、日本はパリオリンピック予選を兼ねた昨秋のワールドカップでアメリカと対戦、2-3と最後まで競り合った末に敗れた。

 先だって行われたネーションズリーグでは3-0でストレート勝ちしている。ただ、アメリカが主力を温存する中での結果だ。

 アルゼンチンは東京オリンピックで銅メダルを獲得した実績を持つ。またドイツはロンドン大会以来2大会ぶりの出場。昨秋のオリンピック予選ではイタリアやブラジルなど強豪国を次々に破り7戦全勝で出場権を獲得したことでも地力がうかがえる。隙をみせるわけにはいかない相手がそろっている。