サイズはジャストで!イーロン・マスク流アメカジ

写真=ロイター/アフロ

 毎年夏季に一回、アメリカ・アイダホ州サンバレーという地域でテクノロジー企業やメディア関係企業の代表が30人ほど集まり、IT関連の話題をテーマに非公開で討議する「サンバレー会議」に出席。いつものジャケットスタイルではなく、ラフな出で立ちで現れた。

「チェックシャツにジーンズというアメカジ然とした組み合わせは野暮ったく見えがちですが、シャツ、デニムともにスリムフィットなためキレイめな印象に。シャツのチェックもブラック、ホワイト、グレーとモノトーンを基調としているのでカジュアルシック。

 また、ジーンズに革靴を合わせているところも大人っぽく格上げするポイントですね。お腹まわりのふくよかさを太いベルトが強調してしまっているので、もう少し華奢なベルトを選んでもよかったかなって思います」。


 注目の電気自動車メーカー・テスラ社のCEOにして、民間の航空宇宙メーカー・Space X社のCEOも兼任。2022年10月には、あり余る財力を活かして、世界的人気のソーシャルメディアサービス企業・ツイッター社を個人で買収し、そこでもCEOの座についた。その大胆でスケールの大きい仕事ぶりは多くの人の目を惹きつけ、カリスマ的に崇める人々がいる一方で、非常識なならず者だと酷評する声も少なくない。

 イーロン・マスク氏は名経営者なのか、“迷”経営者なのか。その型破りな実行力で、仕事には必要ないと豪邸さえも手放した。今住んでいるのは、約5万ドルのプレハブ極小住宅だという。おそらく、身に着けるものも頓着せず、「黒を着ておけば乗り切れる」とばかり考えているのかもしれない。

 

四方章敬(しかたあきひろ)
1982年京都府生まれ。スタイリスト武内雅英氏に師事し、2010年に独立。ドレスファッションに精通し、「LEON」「MEN’S EX」「MEN’S CLUB」など、多くのメンズファッション誌からオファーを受ける敏腕スタイリスト。業界きってのスーツ好きとしても知られ、イタリア・ナポリまでビスポークに赴いた経験もある。最近はセレクトショップやブランドと共同でウェアのプロデュースを手掛けるなど、活躍の幅を広げている。