※本動画コンテンツは、2022年8月1日(月)に配信したJBpress/JDIR主催「第1回サイバーセキュリティフォーラム Day1」の基調講演「我が国における社会保障から安全保障まで支えるトラストサービス」のアーカイブ配信です。

 サイバーとフィジカルが融合するSociety5.0、データ駆動型社会、そしてDX。いずれにおいても、良質、最新、正確かつ豊富なリアルデータが価値の源泉となる。こうした「データの時代」において、データの真正性やデータ流通基盤の信頼性を確保する「トラストサービス」は極めて重要な役割を担っている。

 米国のトラストサービスは、国家安全保障にもとづいており、セキュリティガイドラインの遵守はグローバルサプライチェーンの末端にまで及ぶ。また、データ区分は厳格にルール化されており、ヒトの区分である連邦政府職員とそれに準ずる民間職員の公的認証、それらを取り巻くトラストチェーンもすでに構築済みだ。

 一方、EUのトラストサービスは「デジタルシングルマーケット」という考え方のもと、27カ国が遵守するeIDAS Regulationという一本化された法体系を持つ。トラストサービスを中心に社会保障などアプリケーションサービスを展開する環境が整備されており、トラストサービスの各国の認定を共有する仕組みにより、円滑なデータ利活用が実現している。

 DXやSociety5.0におけるトラストサービスの実現には、データ、ヒトの区分に応じたアクセス制御が重要な鍵となる。また安心、安全にデータをやり取りするための国際相互連携も不可欠であり、日本もそのための枠組みづくりに鋭意取り組んでいる。

 本動画では慶應義塾大学環境情報学部教授の手塚悟氏が、米欧の現状と比較しながら「トラストサービス」のあるべき姿について分かりやすく解説します。