日本インカレに出場しなかったエースたちは?

2022年7月17日、世界陸上オレゴン大会、男子10000m決勝での田澤廉(駒大) 写真=西村尚己/アフロスポーツ

 駅伝シーズンを迎えるにあたり、気になるのは日本インカレに出場しなかったエースたちの状態だ。

 田澤廉(駒大4)は7月中旬に開催されたオレゴン世界選手権の10000mに出場。左膝の違和感とレース中の腹痛に苦しみ、28分24秒25の20位に終わった。その後はリカバリーに専念して、8月中旬の夏合宿から本格的なトレーニングを再開している。

 同じくオレゴン世界選手権に参戦した三浦龍司(順大3)は3000m障害予選で決勝進出を0.74秒差で逃した。それでも世界最高峰のリーグ戦であるダイヤモンドリーグで快走する。中長距離種目では日本人で初めてファイナル(9月8日、チューリヒ)の舞台に立ち、今季ベストの8分12秒65で4位に食い込んでいる。

 今年正月の箱根駅伝1区で驚異的な区間記録を打ち立てた吉居大和(中大3)は故障の影響もありオレゴン世界選手権には届かなかったが、7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会5000mで13分31秒03をマーク。その後も故障があったものの、夏合宿で徐々に調子を上げているという。

 日本インカレは〝メインキャスト〟が勢ぞろいしなかったが、三大駅伝では有力校のエースたちが集結するだろう。

 今後のスケジュールは10月10日に出雲駅伝、10月14日に箱根駅伝予選会、11月6日に全日本大学駅伝。それから来年1月2・3日に箱根駅伝と熱い戦いが続いていく。学生ランナーたちの襷をつなぐドラマがまもなく始まる──。