トゥールビヨンのセンターにダイヤモンドが

 そしてシャネルらしく、美しく、そして、技術をも追求した『J12 ダイヤモンド トゥールビヨン』も発表している。これは、シャネル初の自社製フライングトゥールビヨン ムーブメント、Cal.5を搭載した複雑時計である。

『J12 ダイヤモンド トゥールビヨン』
ベゼルにバゲットカットのダイヤモンド34個(3.5ct)、リューズにブリリアントカットのダイヤモンド1個(0.15ct)、そして、トゥールビヨンには、センターにダイヤモンド1個(0.18ct)、ケージに26個(0.06ct)がセッティングされている。手巻き(Cal.5)、高耐性セラミックケース×18Kホワイトゴールド、38㎜径、2244万円(世界55本限定)

 トゥールビヨンは、ガンギ車やテンプといった調速脱進機構全体をキャリッジ(カゴ)に入れて回転させることで、力を相殺して精度を維持する仕組み。限られた工房でしか製作できない高度な技術でもある。

 そのトゥールビヨンのセンターには0.18ctのダイヤモンドが輝いている。精度を司る機構なので、重量のバランスが重要であることは言うまでもなく、ダイヤモンドは絶妙な加減でカットされているのだ。これは、まさにシャネルの技術とセンスがあってこその造形である。

 モデルはセラミックベゼルにダイヤモンドを配したものと、マットブラック セラミックの2種類。それぞれ世界55本限定である。

 さらには、いかにもシャネルらしい、と誰もが思う3モデルが用意されいる。

『マドモアゼル J12 ラ パウザ』は、マドモアゼルが、おなじみのシャネルスーツに代わり、ボーダーのカットソーとセイラーパンツというスタイルで、ダイヤル上で躍動する。両腕が時分針となり、時を刻むのだ。シャネルにしかできないデザインである。

『マドモアゼル J12 ラ パウザ』
ベゼルにバゲットカットのダイヤモンド46個、リューズにダイヤモンド1個がセットされている。自動巻き(Cal.12.1)、高耐性セラミック×18Kホワイトゴールドケース、38㎜径、1496万円(世界55本限定)

 もう1本は『マドモアゼル J12・XS』。キャラクターとなったマドモアゼルがケースと一体化したかのようなモデルだ。10時位置にある立体的なココモチーフの帽子には、ダイヤモンドが1粒セットされている。直径19㎜の小型ケースである。

『マドモアゼル J12・XS』
ココモチーフにダイヤモンド1個、リューズにダイヤモンド1個、ブレスレットにブリリアントカットのダイヤモンド116個、ダイヤルフランジにバケットカットのダイヤモンドが24個セットされている。クォーツ、高耐性セラミック×18Kホワイトゴールドケース、19㎜径、622万6000円(世界55本限定)

 そして、ブラックのドレスとパールを纏ったガブリエル・シャネルのシルエットが、グランフーエナメルで描かれた『J12ガブリエルキャリバー3.1』もシャネルらしい1本。ベゼルにバゲットカットのダイヤモンドを配した、絵画のようなモデルである。

『J12 ガブリエル キャリバー3.1』
ベゼルにバケットカットダイヤモンド46個、リューズにダイヤモンド1個がセットされている。手巻き(Cal.3.1)、高耐性セラミック×18Kホワイトゴールドケース、38㎜径、3487万円(世界55本限定)

 

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