文=甲斐みのり 撮影=平石順一

はちみつDAYS ギフトBOX 6種類セット 3980円(税込・送料別)発売元=秋田屋 ※「グラノーラ専用はちみつ 林檎」は「チーズ専用はちみつ蜜柑」に変更になります

日本最古の養蜂問屋

 子どもの頃、理想の家の間取りを描くのが好きだった。台所、寝室、風呂やトイレなどはもちろんのこと、読書部屋、テレビ部屋、おもちゃ部屋、おやつ部屋、勉強部屋、洋服部屋、絵を描く部屋、プール部屋……というふうに、それぞれ好きなことができる専用部屋を詰め込んだ。もちろん実現は叶わなかったけれど、心を弾ませながら好きなことを軸に想像を楽しんだ記憶が今も胸にあるからか、「〇〇専用」という限定された言葉や用途に大きな夢やこだわりを感じて、どうにも気持ちが惹きつけられる。

 近代養蜂発祥の地・岐阜にある「秋田屋」は、1804年に初代が材木商を開いたことに始まる、日本最古の養蜂問屋。秋田杉を使った巣箱など、養蜂器具を手がけたのを端緒に、明治になり養蜂部が創設された。

 自然豊かな岐阜県内の養蜂場でミツバチを飼育する秋田屋が開発した「はちみつDAYS」は、トースト、ヨーグルト、グラノーラ、コーヒー、パンケーキ、カレーというふうに、あらかじめ食べ方に特化して作られた6種類のはちみつ。

 最初に出合ったとき、無邪気に律儀に、それぞれの食材とはちみつを組み合わせ、いろいろな食べものを味わう時間を楽しんだ。はちみつは甘味料として低カロリーというのをなにかの折に知って以来、日常的に料理や食事に取り入れたいと思っていたけれど、「はちみつDAYS」をきっかけに、はちみつがぐっと身近な存在になっていった。

 普段なにげなく味わっているはちみつも、世界中を見渡せば、1000を超える種類がある。その一つ一つを意識しながら食べ比べてみると、風味の違いがはっきり分かるけれど、言葉だけでは伝わりにくい。それならば、はちみつの特性を知り尽くした創業200年の老舗ならではの提案として、あえて“なんにでも使える”ではない、“専用のはちみつ”を生み出したという。

瓶底や瓶の肩の部分が丸みをおびており、すくいやすい工夫がされた瓶となっている。

 6種類のラインナップはこちら。

◉トースト専用「雪白」
「はちみつの女王」と言われるアカシアはちみつと、上質な国産バターを合わせた他はちみつ。こんがり焼いたトーストにのせると、トロンとなめらかに輝きながら、パン生地にじゅわっと染み込む。濃厚なバターのコクと上品なはちみつの甘さが、いつものトーストと毎朝のひとときをより贅沢に。

◉ヨーグルト専用「檸檬」
レモンはちみつ・アカシアはちみつ・オレンジはちみつ、3種類のはちみつをブレンド。もともと、どんな種類でもはちみつそのものがヨーグルトとの相性がいいけれど、日本最古の養蜂問屋ならではのヨーグルト専用はちみつをと、試作を重ねて作り上げた自信の味。ほのかな柑橘の風味がヨーグルトをよりさわやかな後味に。

◉チーズ専用「蜜柑」
チーズと相性が良いオレンジはちみつをベースに作られたチーズ専用はちみつ。 塩気のあるチーズにかければワインのおつまみに、クリームチーズにかければデザートと、用途も多彩。

◉珈琲専用「珈琲」
グァテマラのコーヒーの花から採取したコーヒーはちみつと、華やかな百花はちみつに、ヘーゼルナッツ風味を加えて、香りのいい仕上がりに。コーヒーはちみつには、ほのかな酸味とコクがあり、コーヒーそのものと好相性。家で味わうコーヒーが、ほんのり甘い特別な味わいに。

◉パンケーキ専用「楓」
深い香りと品のあるカナダ産のメープルシロップと、同じくカナダ産の華やかな味わいの百花はちみつをブレンド。ナチュラルな甘さが、ゆったりと自家製パンケーキを味わう特別な時間に、さらなる幸せをもたらしてくれる。

◉カレー専用「加哩」
家庭で作るカレーの隠し味に、はちみつを加える人も多いのでは?ヒマワリはちみつ、リンゴピューレ、デーツピューレを合わせたこのはちみつをカレーに加えると、まろやかなコクが際立ち、子どもも大人も満足な味わいに。甘口カレーを家族みんなでシェアするときにもオススメ。

 ちなみに一番人気はトースト専用の雪白で、秋田屋がいちおししているのがカレー専用の加哩。カレーにはちみつを加えると甘くなると思われがちだが、味に深みが出て専門店のような味に仕上がる。

 6種類それぞれ、特定の食材専用に作られているけれど、もちろん自分なりの組み合わせを見つけても。「ハニー(はちみつ)」は愛しい人への呼びかけにも使われるように、はちみつのある生活は、甘い潤いと多幸感をもたらしてくれる。

 蜂の巣を思わせる愛らしいお家の形のボックスに入った「はちみつDAYS ギフトBOX 6種類セット」は、食べることが好きな方への、いつもと違う贈りものに選んでも間違いない。