「フェイクニュース」という言葉を聞いたことはあるだろうか。読んで字のごとく「嘘のニュース」、デマ情報だ。欧米のニュースでは少し前から社会問題として取り上げられている単語だが、昨今国内でもこの単語をよく見聞きするようになってきた。

なぜ今、世界中で話題になっているのか、きっかけとなった出来事はあるのか。その辺りの事情も含め、本記事ではフェイクニュースについて解説していく。

まずは言葉の意味をもう少し詳しく見ておこう。朝日新聞社『知恵蔵』を見ると、フェイクニュースとは下記のように定義されている。

「虚偽の情報でつくられたニュースのこと。主にネット上で発信・拡散されるうその記事を指すが、誹謗(ひぼう)・中傷を目的にした個人発信の投稿などを含む場合もある」

つまり、ある程度社会的に認められているメディアが発信する情報でなくとも、またニュースの体裁がとられている記事でなくとも「フェイクニュース」たり得るというわけだ。

たとえ個人による何気ない十数文字のSNS投稿、写真一枚であっても、拡散されれば十分「フェイクニュース」になってしまう可能性はあるのだ(もちろん、誰が見ても明らかに「うそ」とわかるものは除く)。それを念頭に置いた上で、読み進めてみて欲しい。