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優れた人材の確保、活用がますます企業の競争力を左右する時代になってきた。それに伴い、人事領域を司る人間が経営に参画することの必要性が高まっている。人事戦略と経営戦略はどのようにリンクさせ一体化させるべきなのか? ヤフーで人事部門のトップを務め、現在は企業の人材育成や1on1 ミーティングの導入指導に携わるパーソル総合研究所取締役会長の本間浩輔氏が、「経営人事」を深掘りしていく。
今回は、横浜F・マリノスのスポーティングダイレクター(SD)を務める西野努氏に聞くタレントマネジメントについて。人事領域において重要性が高まっているタレントマネジメントについて、巨額のマネーが動くサッカークラブの事例を通して考えてみよう。
CFGのタレントマネジメントとは
皆さん、こんにちは。本間浩輔です。この連載では、「経営人事の仕事論」というテーマで「経営人事」について深掘りしていますので、お付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回の記事でご紹介するのは、横浜F・マリノス のスポーティングダイレクター(SD)を務める西野努さんです。僕が講師を務める慶應丸の内シティキャンパス(慶應MCC)の講座「経営人事の仕事論」には、浦和レッズを退任し、シティ・フットボール・グループ (City Football Group:CFG)での研修から帰国して間もないタイミングで登壇いただきました。
ご存じの方も多いと思いますが、CFGはサッカー・プレミアリーグの強豪、マンチェスター・シティFC をはじめ、世界中に12のサッカークラブを保有するサッカーのグローバル企業です。日本では、Jリーグの横浜F・マリノスがCFGの傘下クラブとして知られています。
西野さんはCFGでの研修から帰国した後、横浜F・マリノスの強化責任者として、監督や選手の獲得などのチームづくりやチームマネジメントを進めています。慶應MCCの講座では、タレントマネジメント(*)や組織文化を中心に話を聞きました。
*タレントマネジメントとは、従業員の能力やスキル、経験などの情報を人事が一元管理し、戦略的な人事配置や人材開発に生かしていくこと。






